株式投資を始めた方は特に実感されると思いますが、市場が好調なときに預金や単なる貯金は投資に比べて資産を増やすにあたり非効率であると感じるものです。
また、市場が好調な時に投資を始めたばかりの人は、暴落時に備えて事前にどういう対応を図るべきなのかについて考えることを事態を後回しにしがちなことに加えて、万が一、暴落の際、冷静に対応できない場合がほとんどです。
そこで、今回は株式市場の暴落の歴史について解説するとともに、万が一の暴落に際し、如何に備えるかについて解説していきたいと思います。
株式市場の暴落の歴史
株価暴落の歴史は、100年ほど昔から現在にいたるまで実に9回にも及ぶ歴史があります。100年で9回なので平均すると10年に1度暴落が生起している計算になります。
西暦 | 下落率 | 暴落から回復 した年 | 回復に要した年数 |
1929年 | ー83% | 1945年 | 15年 |
1946年 | ー22% | 1949年 | 3年 |
1961年 | ー22% | 1963年 | 1年 |
1968年 | ー29% | 1971年 | 2年 |
1972年 | ー43% | 1976年 | 4年 |
1987年 | ー30% | 1989年 | 2年 |
2000年 | ー45% | 2006年 | 6年 |
2007年 | ー50% | 2011年 | 4年 |
2020年 | ー30% | 2020年 | 0.4年 |
![](https://himuka-tsukiyomi.com/wp-content/uploads/2021/11/kiki_2011.png)
これまでの9回におよぶ株価暴落の歴史から以下の点について共通する点が言えると思います。
- 株式市場には、暴落が必ず訪れる
- 暴落すると、市場の回復には数年を要する
- 暴落した株価は、数年後回復する
株価の暴落するタイミングを予測することはプロの投資家であっても極めて難しいものです。もちろん、個人で投資をしている我々はもっと困難です。しかし、暴落は必ず来ることを予期しておく必要があります。
とある私も5年程前から投資を始めましたが、さっそく、2020年のコロナショックによる暴落を経験し、慌てることなく対処することができたことから、現在、株高の恩恵をもらうことができています。
また、株価が値下がりするときには、「円高」になる傾向もある点に注意しておく必要があります。
円高になると、ドルを買います時には有利ですが、すでに有しているアメリカ株を円に戻すときは損失を被ることになりかねません。株価の下落とともに2重のダメージを受ける可能性があるということを認識しておく必要があります。
暴落への3つの対策
株価はいつか暴落することを念頭におきつつ、あせらずに長期投資により利益を得るために、暴落に対して以下の対策を図るべきであると考えています。
- 生活資金の確保
- ボートフォリオの安全性を高める
- 執ように投資を継続する
①生活資金の確保
株価が暴落し、仮に株価によって得られていた収入がゼロになったとしても、生活ができる最低限の貯金を確保しておくことが重要です。
そもそも信用取引のような自分の資産以上に株を購入する投資を行うことは、よっぽど貯蓄に余力があったとしても、絶対に避けるべき投資方法だと思います。そのうえで、公務員や会社員の場合、おおむね半年分の生活費を確保する必要があります。半年分の生活費を確保しておくことにより、子供の教育費用や家電製品の故障による買い替えなど、生活に支障をえることなく過ごせるように安全資金を持っておくことで暴落による精神的なダメージを軽減することができます。
また、一般的に株価の暴落により景気が急激に悪化すると、会社員の場合、給与やボーナスの減額やカット、労働時間や仕事量の削減が予期されますので、これらの状況が生起しても生活に支障が出ないよう余裕をもって投資を行う必要があります。
②ポートフォリオの安全性を高める
株式投資において、リスクの低いポートフォリオとは、債券、リート(不動産)や金などの株式以外の投資手段に投資を行うことです。
また、国内企業だけに偏ることの無いように、国外の投資先にも投資を行うなど、投資先を分散しておくことが重要です。
卵の籠を落としてしまってもすべての卵が割れないように、卵をいくつも違う種類の籠に保管しておくと言えば、イメージをわかせることができるかと思います。
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③執ように投資を継続する
株価が暴落し、自分の保有していた資産がマイナス表記になると、これ以上の損失を回避しようと、保有している株をすべて売却して、投資自体を辞めてしまう人も少なくありません。
株価暴落の歴史を見てわかるとおり、暴落は必ず訪れる一方で、必ず株価は回復してきているのも事実です。あきらめずに。投資を継続することにより、株価回復以降の恩恵を必ず得ることができるのです。
投資は、執ように継続できる強靭な精神力を持って行うことが最も重要なのかもしれません。強じんに継続する精神力により以下のような複利効果を享受できることになります。
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まとめ
今回は、100年間で9回にわたる株価暴落の歴史について解説するとともに、その対策3点について説明しました。
暴落の歴史から大きく3点について気づきポイントがありました。
- 株式市場には、暴落が必ず訪れる
- 暴落すると、市場の回復には数年を要する
- 暴落した株価は、数年後回復する
- 生活資金の確保
- ボートフォリオの安全性を高める
- 執ように投資を継続する
暴落を予想することは困難ですが、暴落が来ることに如何に備えて、投資を長期的に継続するかが重要かについて理解を深めて頂ければ幸甚です。
以上です。ひむかでした。
なお、株式投資に関する記事について、これまでも以下の記事を投稿していますので、まだご覧になっていない方は、ぜひご覧ください。
![](https://himuka-tsukiyomi.com/wp-content/uploads/2021/09/76d19088421c399523fca54a2c1290cf-160x90.jpg)
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