超低金利の現在、学校ではほとんど教えてもらえないお金の話。自分の大切な資産をどうすれば良いか迷われている方に向けて、預金と投資って何が違うのなどを解説したいと思います。
預金とは
預金って何?
まったく銀行に預金をされていない方はいらっしゃらないと思いますが、まずは預金って何?
ご存じですか?え?「銀行にお金を預けておくから預金でしょ」って。
ずばり、預金とは「銀行にお金を貸している」ことです。「え~まじで、そんな?」と思われる方も少なくないと思います。
日本の預金金利の状況
1970年代、ゆうちょ銀行における定期預金の金利はなんと「7.5%」もありました。しかも複利なので当時100万円預けていたら10年後には約200万円になっていました。その後1990年代には「6.08%」と利率は下がってしまいますが、2000年代にはなんと「0.01%」という超低金利時代に突入します。大手銀行の普通預金の利率は2020年現在「約0.001%」です。100万円預金しても10年後なんと「100円」しか増えません。
したがって、近年、日本の貯蓄率は過去と比べて極めて低下している状況にあります。
昭和生まれのおじいちゃん、おばあちゃんが貯金をしなさいと言って聞かせるのはこんな高利率の預金の時代を生きてきたからだと言えます。
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投資とは?
投資って何?
投資って何?え?ギャンブルじゃないの?って感じている方も多いと思いますが、そうではありません。投資とは「利益を見込んで株や債券等にお金を出資する」ことを言います。つまり、預金が銀行にお金を貸すのに対して、投資は「会社や国にお金を貸す」ことになります。
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日本の投資の状況
2021年3月末時点、日本の家計における金融資産構成の平均割合の大半は現金若しくは預金にて管理している割合が半分を占めています。株や債券等への投資の割合は10%程度です。同じく資本主義社会であるアメリカや欧州諸国と投資にかける比率を比較しても低い状況にあることが分かります。 また、これらの平均金融資産構成の投資や貯蓄の割合は 2000年代に入ってからも変わらない状況です。これらの状況は、貯蓄を重視する親やお爺ちゃんからの教育の結果だとも言えるでしょう。
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日本の株価推移の状況
1990年代のバブル崩壊以降、ようやく2012年(約10,400円)より回復局面に転じましたが、専門家の間では2018年10月(約24,000円)には景気回復は終わったとの見方もあります。この株価推移等によるほか、実際に景気が回復しているのかどうか判断するための指標には、①景気動向指数、②月例経済報告、③景気基準日付の3つがあります。
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投資の種類
投資と言ってもいくつか種類があります。よく耳にするのは株式や債券への投資だと思います。単純に株式や債券といっても、日本国内の株式会社への投資か、アメリカの株式会社への投資か、アメリカを含む国外の各国の株式会社に分散した投資かなど、選択肢はいくつもあります。株式や債券以外にも不動産や金、最近ではビットコインなど投資の手段もあります。
詳細については、また別の機会に解説したいと思います。
- 株式投資
- 債券
- 不動産(リート)
- 金
- ビットコイン など
投資の期間
預金の時と同様、投資も利率の増減は必ず発生します。投資にや1日や1週間といった短期的な株価の増減から利益を狙うようなデイトレードという短期投資。また、5年、10年以上といった長期的な株価の増減に対してコンスタントに投資を行う積立て型の長期投資など、投資対象期間によりそれぞれのメリット・デメリットを活かした投資の手法があります。
一般的に、職業として専門的に投資を行う人でない限り、短期的な投資はうまくいかないと言われています。他方、少額でも良いのでコンスタントに積立てていくような長期的な投資の手法は初心者でも利益を獲得できやすいと言われています。当然、状況によりリスク(資産が減ること)は伴うこともありますので、その点は注意する必要があります。
預金重視のままで大丈夫?
日本の年代別平均資産の状況
日本の社会経済の実態の多くは、年齢を重なるごとに負債が大きくなり、資産の状態としてマイナスになっている状況にあります。これは資産を貯めていくスピードに比べて、自宅、車の購入や子供の教育費用などの支出が増えるスピードが速いことによるものだと考えられます。
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給与が伸びない
2018年時点で日本のサラリーマンの平均給与は約430万円と1990年代と比べると安くなっていることが分かります。高度経済成長の時のように給与が上がる一方でといった状況はもはや期待できない状況にあると言えます。
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働くだけではお金は増えない
自分や配偶者があくせく働き、まとまったお金を銀行に預けておくだけではお金は増えず、結婚して家庭を築いていくことで貯蓄も借金が上回ってしまう状況を打破するには、お金にも働いてもらう必要があると言えます。
まとめ
毎月定期的に給料をもらいながら生活するサラリーマン世帯で貯蓄だけでは資産は増えていかないのは上述のとおりです。しかし、投資は、まとまったお金がなければできない、投資はギャンブルだから日々の株価等の増減の確認が必要性で面倒などの先入観から投資になかなか着手できない人が多いのも実状だと思います。
投資手法については、コロナショックより少し以前からブログやユーチューブでいろんな情報がありふれています。豊かな生活を送るために自分にあった投資が何なのかよく見極めたうえで、自分がとり得るリスクはどのくらいなのか、貯蓄をしつつ、副業などにより収入を増やして、投資という「お金に働いてもらう手段」をとることが重要な時代になっていることは明らかだと感じています。
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