先日、投資による資産運用の方法やiDeCoやNISAという非課税制度を活用した資産運用について紹介しました。資産運用始めたけど、なかなか資産が増えない。色んなファンドが増えてきてどれを選んでいいか迷いがあるなど、資産運用の継続のやり方に不安を抱えている方もいらっしゃると思います。今回は、その始めた資産運用の継続の仕方、この回ではiDeCoの見直しするチェックポイントについて解説していきたいと思います。自分も実践しているやり方で確実に年間の利益を上げてるやり方なので参考にしてもらえればと思います。
iDeCoの見直しチェックポイント
長期投資を目的としたiDeCoですが、デイトレードのように日々チェックし対処する必要はありませんが、ほったらかしで良いという訳ではありません。チェックすべきポイント以下の5つについてそれぞれ解説していきたいと思います。
- 投資目的
- 資産運用成績
- 増減要因
- 資産配分の再確認
- 今後の購入ファンドの検討
①投資目的
まず、チェックすべきポイントの一つに投資目的の確認があります。これが最も重要だと認識しています。もともと、投資による資産運用を始めたきっかけは何だったかを再確認することです。①老後の資金作り?②教育や住宅資金の準備?
iDeCoは制度設計の目的から明確に「老後の資金準備」のための長期投資であります。5年後の住宅購入や結婚資金として利用するのは目的に合致していません。
iDeCoの制度概要などについては、以下の記事で解説しているので、まだ確認していない方は以下の記事もぜひ読んでみてください。
![](https://himuka-tsukiyomi.com/wp-content/uploads/2021/09/5621deba8a18b839c7a4321764bb05e8-160x90.jpg)
また、老後資金としていくらくらい必要なのかについては、以下の記事で解説していますので、こちらもぜひ興味がある方はご覧ください。
![](https://himuka-tsukiyomi.com/wp-content/uploads/2021/09/5621deba8a18b839c7a4321764bb05e8-1-160x90.jpg)
②現状の資産運用成績確認
iDeCoにより、老後資金の準備をやっているという目的の再確認が終わったら、目的のために実績の成果はちゃんと出ているかを確認する必要があります。成果を確認するにあたりポイントは以下の2点だと考えています。
- 投資に応じて利益を得ているか?
- 利回りがどれくらいか?
長期投資とは、通常10年以上の投資期間にわたり投資を継続することだと認識されていますので、その途中経過は、単なる長期投資の恩恵を得るための準備期間でしか無い状況だと思います。
まず、確認するにあたり必要なのが投資している会社が発行している「目論見書」です。
私も投資をしているSBI証券の商品である「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の目論見書を参考に見ていくと、以下のような1年間のファンドの値動きがどのくらいに収まるかをまとめた記述がありますので、そちらを確認してみてください。
![](https://himuka-tsukiyomi.com/wp-content/uploads/2021/11/62a26382b05d6d44eaaabc0e78ce5878.jpg)
上図から、2016年~2021年の5年間で-14.1%~55.5%の範囲で動くことが予想されていることが分かります。ここで、自分が購入したファンドの実績が、この予想された範囲に収まっているかというのを確認する必要があります。
-14.1%の利回りって最悪のファンドのように見えますが、これが10年~15年の長期の運用となることで平均値である11.5%に近付いてくるので、長期的にみると+の利回りを得ることができるという考え方になります。
長期的に安心して投資を継続するためには、この騰落率の振れ幅があまり大きくない物を選ぶのがおすすめです。
③増減要因
投資した成績から資産の増減の要因について、投資の前提を確認していくステップになります。
例えば、私は米国株はこれまで過去の実績から過去幾度の大暴落が来ても長期的に必ず株価を回復させている実績と、現在の米国企業の安定した状況から米国のS&P500という指数に連動するファンドに投資をしています。
しかし、今後、中国経済などの台頭から米国株の好調の維持や暴落からの回復は困難ではないかといった見込みが高くなってくるのであれば、投資の前提を変更する必要が出てくる場合もあります。
こういった点を確認し、長期的にみて米国株ではなくて全世界株に変更を検討する。または、株ではなくて、債券にいくべきかなどの前提見直しを検討する必要があります。
当然、短期的な見通しによる投資前提への影響であれば無視してもよいです。
投資に正解はありませんが、新聞やインターネットなどの情報網を通じて、自分なりに最善の判断ができるように経済動向への影響を見定められる先見性を養っていくのが重要です。
④資産配分の再確認
ここからは、株の世界でよく使われるアセットアロケーション(資産配分)を確認するフェーズです。
アセットアロケーションとは、国内株式に30%、国外株式に30%、国内債券に20%、外国債券に20%といった、資産の種類にどのくらいの割合の投資をするかを決めることを言います。
![](https://himuka-tsukiyomi.com/wp-content/uploads/2021/11/40ca4a36c94d57a80a2a119a2a03f119.jpg)
現状のアセットアロケーションの実績からリスクを取りすぎていると判断されるのであれば、ファンド等の変更によりアセットアロケーションの変更をすることをおすすすめします。
一般的にiDeCoのような長期投資で老後資金を準備することを目的とする場合、iDeCoの引き出しが可能となる60歳を見越して、50歳になるまでは米国株式や全世界株式のファンドを組み合わせてリスクを許容しつつ、50歳以上になったタイミングで状況を見ながら、少しづつ米国債券や全世界債券のファンドに変更し、株価が暴落しても60歳の引き出し時に損することがないように備えていく必要があります。
また、家族構成の変化や転職などによる職業の変化により家計の収支が変化することにより、どのくらい投資においてリスクを許容できるか変化が生じますので、その変化に応じたアセットアロケーションの見直しも必要です。
⑤今後の購入ファンドの検討
アセットアロケーションの再確認が終われば、あとは具体的にどの商品(ファンド)を購入するかを検討します。
例えば、現在、資産のうち株式の割合が8割であった場合、株式を6割にして、もとの株式2割を売却し、債券を2割増やすなどといったポートフォリオと見直し、自分の決めたアセットアロケーションに近づけていけば良いです。
こうした修正を図りながら、自分の立てた目的・目標に合致するように、船の行き先が間違わないようオールを操作していく必要があります。
ここでは自分がやっているSBI証券におけるiDeCoのおすすめファンドをいくつか紹介して、iDeCoのファンド見直しの参考にしてもらえればと思います。
まず、SBI証券で「iDeCo」口座を作る人は、「オリジナルプラン」と「セレクトプラン」の2つのコースから、どちらか1つを選択する形でしたが、2021年1月から、「オリジナルプラン」の新規申し込みを停止し、新規に入る場合は「セレクトプラン」のみとなりました。
なお、「オリジナルプラン」から「セレクトプラン」への変更は引き続き、受け付けております。私も長期投資であることから、信託報酬手数料が安い「セレクトプラン」に2021年4月から変更しました。
したがって、「セレクトプラン」おけるおすすめ商品は以下のとおりです。
- 日本株:ニッセイ日経平均インデックスファンド
- 日本株:eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)
- 米国株:eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
- 先進国株(日本除く):ニッセイ外国株式インデックスファンド
- 新興国株:eMAXIS Slim新興国株式インデックス
- 国内債券:三菱UFJ国内債券インデックスファンド
- 先進国債券:eMAXIS Slim先進国債券インデックス
ちなみに、株式や債券に対する投資である以上、「元本割れのリスク」、「外貨建てファンドの場合、為替リスク」はあり、統計的にみて、15年以上の長期投資であれば、かなり勝率が高くなりますが、決して「100%勝てる、絶対に損をしないファンド」ではありませんので、ご承知おきください。
まとめ
今回は、iDeCoで資産運用を始めた人に向けて、自分の資産運用状況を確認し、改善するためのチェックポイント5つを紹介しました。
- 投資目的
- 資産運用成績
- 増減要因
- 資産配分の再確認
- 今後の購入ファンドの検討
長期投資を少しでも安心して継続できて、老後の資金を少しでも増やせるようにでき、充実した老後が過ごせれば幸いです。
もし、まだiDeCoを始めておらず、今回の記事を読んで興味を持った方がいらっしゃれば、楽天やSBI証券などのインターネットからも利用できるような証券口座の開設を検討されてはいかがでしょうか?
以上です。